山梨肺癌研究会会誌 第16巻2号 067-071(2003)

肺小細胞癌に対するaccelerated hyperfractionation照射法の検討

山口元司、荒木潤子
宮下義啓
大西洋

要旨:肺小細胞癌11例に対して化学療法とaccelerated hyperfractionationを用いた放射線療法(1.5GyX2回/dayにて15日間)の同時併用療法を実施した。照射終了時ではCR1例PR7例MR3例、全治療終了時ではCR9例PR2例であった。局所再発はなかったが、照射野内再発が3例、遠隔転移が6例に生じた。1年生存率は50%、2年生存率は33%であった。照射中に白血球減少による照射中断が7例、放射線食道炎による嚥下困難が1例、呼吸困難の増悪が1例に生じた。晩発性障害としてステロイド内服が必要な間質性肺炎が2例、在宅酸素療法が必要な肺線維症が1例に生じた。通常の照射法(2Gy/dayにて30日間)と比べてaccelerated hyperfractionationを用いた方が若干の治療成績の向上があるようだった。

キーワード:肺小細胞癌、chemoradiation、accelerated hypefractionation



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